2021年上半期(音楽)

○アルバム

BESIDE - おとぎ話 (2021)

過去曲の新録等を集めたアルバム。最近あまり聴いてませんでしたが初期に特徴的なノイジーかつサイケなギターポップには抗えない魅力があり懐かしい気持ちになりました。1曲目等は以前の雰囲気も纏いつつより洗練されていて良いので新作も追いたいです

 

29 - 奥田民生 (1995)

自分が30を迎えたので…。全編"愛のために"のようなポップスを期待して手を伸ばした中学の頃はあまりの地味さと無力感に面食らった記憶がありますが、今接すると渋みとして咀嚼できている気になって何回も聴いていました(それでも30手前かつソロ1作目でよく出したなと思いますが…)

 

LONG SEASON - フィッシュマンズ (1996)

フィッシュマンズ自体は以前からずっと聴いてたのでわざわざ取り上げる必要もあるのかという感じですが墓参りに行ったり映画公開で気持ちが再燃したので…。ミスチル程度しか音楽の参照点がなかった中学の頃に初めて聴きサウンドの奇怪さとフロントマンの夭折から比喩じゃなくトラウマになって以来の付き合いという感じですが、ここまで来てようやくフラットに接することができている気がします。音楽的には語られすぎるくらい語られているのと自分の語彙の少なさから何も言及できないのですが、世田谷三部作のムーグ山本のアートワークもとにかく最高だなと思うようになりました

 

moana - 踊ってばかりの国 (2021)

大学の頃夢中になって以降は活動を継続しているのを横目に見つつ熱心には追っていませんでしたが(こんなのばかりで悲しくなりますね)たまたま聴いた今作はサウンドスケープと元々のメロディセンスがある種の到達点にある気がしてめちゃくちゃ良かったです

 

Proof of Youth - The Go! Team (2007)

サンプリング基調でありながらここまで陽性かつセンス良いのは凄いね…となりました。通勤する時のカンフル剤みたいな感じで聴いていました


REAMP - ヒトリエ (2021)

元々熱心な聴き手ではないのにこの作品を挙げてしまうのはこのバンドの辿った経緯から考えるとどうなのかという気持ちはありますがそれでも純粋に良い作品だと思いました。作品とは何も関係ありませんが自分が10代の頃の(一方的な嫌悪の対象だった)下北沢ギターロックという抽象的な概念も何か遠い昔の話になったんだなと思ったりしました


Good Music - Ray Wonder (1996)

所々XTCっぽい捻くれぶりを感じさせるギターポップでかなり好みでした

 

Man-Made - Teenage Fanclub (2005)

"Sparky's Dream"みたいな突出した曲はないのですがジョン・マッケンタイアのプロデュースにより美メロを聴き流させないような丁寧な音作りになっておりとにかく心地良いです

 

○曲

ミリオンボーイ - オセロケッツ (1999)

明朗でどこかビートルズ風味なギターポップにひねた歌詞という僕の好きなタイプの曲でした。今年は何故かこのバンドと同時期くらいの日本のギターロックを聴いていました

 

笑ウ仮面 - カメラマンズ (1999)

(音源なし)

ブルース等も消化した90年代末期〜00年代初期特有のシニカルで一筋縄ではいかないギターロックで、ありきたりな表現ですがもっと遅く出ていればもう少し受けていた気もします

 

下宿屋ゆうれい - 台風クラブ (2020)

延々と続く日本の土着的なロックの水脈を単なる懐古趣味でなく蘇らせる手腕が完璧だと思います。早くフルアルバムを出してほしいです

 

恋はマーブルの海へ - 小山田壮平 (2021)

知らないうちにソロで活動されておりましたがモロにフィルスペクターなアレンジが最高でした(何か音楽の事を書くたびにフィルスペクターに触れてる気がしますね)

 

突然GIRL - 渡辺曜 (CV:斉藤朱夏) (2021)

癖がなく爽やかでありつつ無闇にハイテンションでもない好印象な楽曲にキャラクターと素が交互に見え隠れするような伸びやかな歌唱が良かったです。この一連のMVシリーズみたいな試みは面白いし実際に自分がサンシャインに触れるきっかけにもなったのでもっとやってほしいと思いました